メディチ家のカトリーヌがフランスに嫁いだことがきっかけだった西洋料理のルーツ。
フランス料理のみならず、西洋料理のルーツはイタリア料理にあると言われています。
16世紀にイタリアのメディチ家のカトリーヌの嫁ぎ先がフランスだったことがきっかけで、イタリアの宮廷料理がヨーロッパ各地に広がり、それぞれの土地の特性に合わせて発展し、フランス料理もそのひとつです。
イタリア料理が入ってくるまで、ヨーロッパの人々にはナイフやフォークを使って食事をする習慣がなく、手で食べていました。
液体を食べる場合はパンに吸収させて食べていたため、フランス料理のソースはとろみがあると言われています。
フランス料理の「だし」は、「フォン(fond)」と「ブイヨン(Bouillon)」。
フォンは「土台」や「基礎」を表す単語で、主にソースのベースになります。これに対し、ブイヨンはスープのベースになります。
いずれも牛や鶏などの肉や魚と野菜を入れて長時間に出しますが、ブイヨンはそのまま材料を煮込むのに対し、フォンは肉や骨を使って焼いたり炒めたりしてから煮出す茶色いフォン(fond brun)と、肉や野菜をそのまま煮込んで作る白いフォン(fond blanc)があります。
フォンの仲間の「ジュ」
また、フォンの仲間に「ジュ」があります。ジュは肉汁を意味し、素材が隠れる程度の少量の水分を加え、少ない材料で短時間でとることができるものです。
もともと宮廷料理だったフランス料理のだしをとるには時間と労力がかかりますが、ジュは短時間でとることのできる「だし」です。
フォンやジュからソース、ルーへ
フォンやジュに、バターや小麦粉を加えてとろみをつけたのが「ルー」、フォンやルーにさらに手を加えたものが「ソース」です。
ブイヨンやフォンの二番だしを煮詰めたものをグラス・ド・ヴィアンと呼ばれ、ソースのベースになります。